
糖尿病が急激な勢いで増えています。平成9年の糖尿病実態調査によると、「糖尿病が強く疑われる人」が690万人、「糖尿病の可能性を否定できない人」の680万人と合わせると、全国に1,370万人いると推定されています。糖尿病で死亡する人は、年間で1万人(平成12年人口動態統計)に上ります。
もうひとつの大きな問題は、合併症です。現在、糖尿病が原因で人工透析になる人が年間1万人、失明する人が年間三千人です。
なぜ、こんなに多くの方が糖尿病やその合併症になっているのでしょうか?
それは、食事内容に問題があったのです。
現代の食生活は、幼少の頃から三食、白米や白パン、うどん、ラーメンなどの炭水化物を食べ、白砂糖のたっぷり入った菓子類や飲料類を常に口にしています。このような精製炭水化物を摂りすぎる食生活が糖尿病増加の原因です。精製された炭水化物は消化吸収が早く、急激に血糖を上昇させます。血糖が上がると膵臓からインスリンが分泌され、筋肉などに糖を取り込み血糖を下げます。しかし、長年食事のたびに多量のインスリンを必要とする食生活を続けていると、やがて膵臓は疲弊してしまい、ついには糖尿病を発症します。今の文明国でこれだけ糖尿病が増えているのも必然的なことかなと思います。
糖尿病の食事療法として日本では「男性は1600Kcal、女性は1200Kcal 」という風に画一的なカロリー制限により対応しています。
しかし、血糖値の上昇をさせるのは、三大栄養素のうち「糖質」のみですから、カロリー制限をするよりも摂取食物の質の方が本質的に重要です。事実、糖尿病の人が「糖質」を摂取すると血糖が200mg/dl以上の異常高値になります。一方、たんぱく質や脂質をとっても血糖値は上昇しないのです。
今回、マルヤナギさんの「やわらか蒸し大豆」「やわらか蒸し黒豆」は糖質含有量が低く、しかも、ホクホクした食感でおいしい。塩分もほとんど感じられないのでこれも合格。
高雄病院の入院食にも取り入れていきたいし、患者さんにもぜひ紹介していきたいですね。
糖尿病の患者さんが食べられる食品は価格的に高いものが多くなってしまいますが、この商品は価格も手ごろでいいですね。栄養も豊富なので成長期のからだ作りにも「やわらか蒸し大豆」「やわらか蒸し黒豆」は良いでしょう。
最近増えている小児糖尿病を予防する意味でも、ポテトチップスやコーラなど、血糖を急上昇させるおやつを食べるより、この蒸し大豆を食べることを勧めたいですね。
最後に一言、アメリカといえば、ハンバーガー片手にコーラを飲む太った人が多いとイメージを持たれる方が多いと思います。事実アメリカでは、糖尿病患者は1600万人を超え、毎年治療に費やされる医療費は一兆ドルの巨額にのぼります。毎年80万人もの新しい糖尿病患者が増え続け、毎年18万人もの人が糖尿病で亡くなっています。アメリカの死亡原因の第3位にランクされるほどです。
先にも述べましたが、日本でも多くの糖尿病患者さんが増えて医療費も莫大な額に上ります。糖質制限食が日本中に普及すれば、その医療費を一兆円は削減できるはずです。
江部康二
1950年生まれ。京都大学医学部卒業。
2001年に自らが糖尿病であることに気づいて以来、糖尿病治療の研究に取り組み長年にわたる食事療法の研究と臨床活動にて、「糖質制限食」の体系を確立。
この「糖質制限食」により、ご自身の糖尿病を克服する。
その後、高雄病院では、アトピーをはじめとするアレルギー疾患全般、喘息、ネフローゼ症候群、高血圧、肥満、糖尿病、メタボリックシンドローム…などの生活習慣病改善に絶大の効果をあげています。
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